エステサロンのよくあるトラブル事例、その対処法と対策

飲食店経営者・運営者を対象としたトラブルに関するアンケート調査の結果を見てみると、「お客様とのトラブル」を「数カ月に1回くらい」経験している人は11.2%、「年に1回くらい」が24.5%、「数年に1回くらい」という人は33.8%であり、お客様とのトラブルを経験したことがない人は30.5%にとどまりました。(飲食店.COM(株式会社シンクロ・フード)調べ)

同じ接客業であるエステサロンも、お客様とのトラブルは避けて通れない可能性が高いでしょう。今回は、エステサロンにおけるトラブルのなかでも、お客様とのトラブル事例について対処法と対策を考えてみましょう。

トラブル事例1:予約トラブル

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予約したはずの時間に来店したお客様の予約がサロンでは確認できない、あるいはダブルブッキングなどのトラブルが代表的です。それでも、結果的にご希望の時間に施術を受けていただければよいですが、他のお客様でいっぱいの際には、長時間お待ちいただいたり、改めてサロンに足を運んでもらったりしていただかなければならず、お客様が気分を害するのは当然といえるでしょう。

対処法

手違いをお詫びするとともに、その場でお客様の都合の良い日時を選んでいただき、改めてご来店いただいた際には、オプションメニューをサービスすることをお約束するなど、できる限りの誠意を示しましょう。

トラブル予防のための対策

トラブルが生じた原因を解明するとともに、予約管理方法を見直しましょう。予約の前日にリマインドメールなどを送るようにすると、サロン側の予約ミスを未然に防げるとともに、お客様側に覚え間違いがあった場合にも事前に気づいていただけるため有効です。

現在、様々な予約システムが出回っていますので、まだシステムを導入していないサロンでは、自サロンにあったものを導入すると、予約に関する作業が効率化すると同時に、トラブル発生のリスクも下がるでしょう。

トラブル事例2:料金トラブル

お客様の想定した料金と実際の請求額に差がある場合に、クレームが発生することがあります。

対処法

お客様が想定していた料金を丁寧にお聞きするとともに、請求額の明細をご説明し、どの内容が異なっているのか確認しましょう。クーポンなどの使用期限が直前に切れていたり、セット料金が適用されないオプションメニューを選択されていたりなど原因は様々です。

請求額は正しくても、サロン側の説明不足などによりお客様の誤解が致し方ないと考えられる場合には、金額を譲歩するなどしてサロン側の非を認めることも必要です。

トラブル予防のための対策

予約や受付、カウンセリングの際など、メニュー内容や料金についてもお客様に明確に伝えることを徹底しましょう。

また、集客広告などに掲載する注意事項なども、お客様が読みやすい文字の大きさで、わかりやすい内容を心がけましょう。特に、クーポンや期間限定サービスを掲載する場合には、有効期限や料金、サービス内容、利用条件など、お客様に誤解を与えないようにすることが大切です。

その他、途中でオプションメニューを追加される場合にも、料金を明確にお伝えしたうえで施術を行うようにしましょう。

トラブル事例3:紛失トラブル

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お客様の持ち物が紛失するというトラブルもあります。お客様がその場で気づく場合もあれば、サロンを出てから気付く場合もあります。

対処法

サロンが補償するかどうかは、紛失の状況によるため、ケースバイケースといえるでしょう。ただ、持ち物を紛失したお客様は不安やショックなどで心穏やかではありませんので、お客様の気持ちをくみ取った対応を忘れないようにしましょう。

トラブル予防のための対策

お客様自身が管理できる鍵付きロッカーなどを用意する方法があります。また、お客様から預かった荷物やコートなどを紛失したり、汚してしまったりしたときのための保険(受託者賠償責任保険)に加入しておくのも対策のひとつです。

トラブル事例4:肌トラブル

施術直後、あるいは日にちがたってから、肌が赤くなったり、体調が悪くなったりしたことをお客様から連絡いただくことがあります。

対処法

まず、ご心配をおかけしていることをお詫びし、化粧品を使用している場合は使用を中止していただきましょう。スタッフが連絡を受けた場合には、速やかにオーナーに報告して指示を仰ぐと安心でしょう。

次に、症状などを詳しく伺います。この時、できるだけ直接お会いして確認するとよいでしょう。お客様は不安な気持ちを抱えていますので、心に寄り添って話を伺ってください。伺った内容は、漏れなく記録に残します。

そして、医療機関の受診が必要な場合は、できれば同行して状況を確認します。お客様には医師の診察結果に従っていただき、症状が改善するまで定期的に状況を確認するようにしましょう。

サロンの施術や化粧品とお客様のトラブルに因果関係があると確認された場合の対応として、施術料金や化粧品の返金、治療費や治療のための交通費、治療中の休業損害などの支払いが考えられます。実際にどの範囲まで補償するかどうか、どのくらいの補償をするかについては、因果関係やトラブルの状況、お客様との話し合いによるでしょう。話がこじれそうな場合には、弁護士に介入してもらうことも検討しましょう。

トラブル予防のための対策

カウンセリングの際に、お客様の持病、体調、肌状態について問診すると同時に、想定される影響や注意点などについても丁寧に説明しましょう。そのうえで、施術同意書にサインをしてもらうとよいでしょう。過去に肌トラブルの経験があるなど、不安を持たれているお客様には施術前にパッチテストができるようにしておくと、お客様にとってもサロンにとっても安心です。場合によっては、施術をお断りする決断も必要です。

また、エステ機器導入の際には安全性が確保されているかどうか確認するようにし、取扱説明書にしたがって正しく使用するようにスタッフを教育してください。施術の際の機器の温度調整など、当たり前のことでもミスが起きないよう、適温かどうかきちんと確認するようにマニュアル化するなどして、徹底しておきましょう。

サロンの近くで、エステの施術に理解のある信頼できる皮膚科医を見つけておき、肌トラブルのクレームが入った際にそちらを紹介することができると安心でしょう。

エステサロンでの事故などの補償をする賠償責任保険もあるため、万が一の場合を考えて加入を検討しておくのも対策のひとつです。

トラブルを大きくしないコツ

クレーム対応時には、言葉遣いにも気をつける必要があります。余計な一言や不用意な一言で、火に油を注ぐことになってしまう可能性もあります。気を付けていても、お客様から何度も同じことを言われたり、同じことを繰り返し説明する羽目に陥ったりすると、ついつい「だから」と言いたくなるかもしれません。理不尽なことや、どうしようもないことを言われると、「でも」と言い訳したくなることもあるでしょう。

しかし、これら「だから」や「でも」などの言葉は、お客様をさらに激高させてしまう可能性があるため、ぜひとも避けるようにしてください。お客様が興奮のあまり言いがかりをつけてくるような状態になっても、冷静になって話を聞き、お客様が少し落ち着かれるのを待ってから、トラブル解決につなげるようにしましょう。

手に負えないトラブルは早期に専門家に相談

お客様とのトラブルのなかで、最も悩まされることになるのは、解決が長引く場合、あるいは不当な金銭的要求をされるなどの悪質なクレームの場合でしょう。理不尽な要求には屈しないことが大切であるとはわかっていても、現実に悪質なクレームに直面すると、対応には苦慮するものです。

明らかに金銭搾取が目的であったり、細かな言葉の揚げ足取りをされ、話が堂々巡りするようになったりしたら、クレーム対応に強い弁護士に相談するなど、専門家の力を借りることを検討するようにしてください。

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