エステサロンならどうする? スタッフが抱えた仕事のストレスチェック方法

「働き方改革」で日本人の働き方は変わりつつあるといわれていますが、「平成30年 労働安全衛生調査」(厚生労働省調べ)によると、働く人の6割近くが今もなおストレスを感じているという結果になっています。強いストレスを感じる要因の第1位には「仕事の質・量」が挙げられており、全体の59.4%にのぼるほどです。

そしてこの現状はエステサロンでも例外ではありません。仕事のストレスは、スタッフの健康やサロンの経営にも影響を与える可能性があるため、働きやすい職場環境を整えるのはオーナーの役目でもあります。そこで今回は、ストレストラブルを未然に防ぐため、健全な職場環境をつくるヒントをご紹介します。

エステサロンにおける仕事のストレスと要因

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サロンスタッフが仕事で抱えるストレスは、仕事量や職場の人間関係、仕事内容などから引き起こされます。ストレスを刺激する要因はさまざまですが、職場でのスタッフへの要求や圧力、スタッフの能力に見合わない仕事内容などが代表的です。スタッフが担当する仕事は、難しすぎても簡単すぎてもストレスの要因になってしまいます。以下の3つのポイントをチェックしてみましょう。

・スタッフの能力に見合う仕事量になっているか

スタッフが仕事に対して何らかの権限を持っているか

・周囲から支援が受けられる環境があるか

これらのポイントは、オーナーの働きかけが重要です。オーナーがスタッフの仕事や環境を適切にコントロールすることで、スタッフは意欲的に仕事に取り組みことができるようになるでしょう。

仕事のストレスがサロンに与える影響

仕事のストレスはスタッフ個人の体調やサロンの職場環境に大きな影響を与えます。適度なストレスは仕事を達成するモチベーションとなりますが、スタッフがストレスの負荷に耐えきれないと、健康を損ない仕事どころではなくなるかもしれません。ストレスの影響範囲をそれぞれ把握しておきましょう。

仕事のストレスが個人へ及ぼす影響

個人が過度のストレスを受けると、心身の健康を損ないます。スタッフが健全なワークライフバランスを保てなくなるのはもちろん、喫煙や飲酒などへの依存症や免疫機能への影響も考えられます。職場環境が改善されなければ状態が悪化し、うつ病やパニック障害、睡眠障害などの精神疾患、脳卒中や心筋梗塞、高血圧、頭痛などの身体疾患の危険性が出てきます。

仕事のストレスが職場へ及ぼす影響

スタッフが抱えた過度のストレスは、職場にも影響を与えます。サロンにとって避けたいのは、スタッフの能力が十分に発揮できず業績不振になることでしょう。さらに、スタッフが欠勤や転職ということになると、サービス低下によりお客様のクレームが増え、経営不振につながりかねません。深刻な場合は、スタッフによる訴訟に発展することもあります。

職場環境改善にはストレスチェック制度を活用しよう

オーナーがストレス要因を特定する手法のひとつに、ストレスチェック制度があります。ストレスチェック制度はメンタルヘルスの不調を予防するために、厚生労働省が平成27年12月から施行したものです。ストレスチェックの流れは以下のようになります。

1.オーナーによる方針の表明

2.ストレスチェックの事前準備

3.ストレスチェックの実施

4.集団集計と分析

5.スタッフや職場へ報告

6.職場環境の改善

7.ストレスチェックの評価

ストレスチェック制度はオーナーが仕組みを理解し、リーダーシップを発揮することが大切です。事前準備として集団分析の活用方法、また集計結果を開示する方法や対象をオーナー主導で決めましょう。ストレスチェックの計画を立てる際には、スタッフ全員が受けられるように準備を進めておきます。

ストレスチェックの実施には、実施者と実施事務従事者、面接指導をする医師が必須です。実施者は医師、保健師、厚生労働大臣が定める研修を受けた看護師、精神保健福祉士が担当します。実施事務従事者は、補助業務を行うサロン側の人間が担当します。面接指導をする医師に関しては実施者の医師、保健師等に依頼することが望ましいでしょう。

ストレスチェックが終わったら、計画に沿って集団集計結果を作成します。集計結果をもとに、職場ごとの課題は何かの分析をしますが、残業時間や普段のスタッフを知っている産業保健スタッフの活動報告もあわせて検討すると分析精度が上がります。集団分析の結果はスタッフや職場へ報告されますが、その際は図やグラフなどを用い、分かりやすい言葉を心がけましょう。

結果を報告されたスタッフが高ストレス者として、面接指導の必要性が出てきた場合は対処が必要です。オーナーは責務として、スタッフから申し出があれば医師による面接指導を行います。

面接指導の結果、医師の意見を取り入れて職場環境の改善などを実施していきます。最後の評価では、サロン内の良かった点にも注目しつつ職場の課題点を整理しましょう。

職場環境をストレスリスクから予防する5つの対策法

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サロンオーナーの役目はストレスの一般的なリスク要因を排除し、考えうる問題を予防することです。課題点すべてを解決できるのが一番ですが、経営規模が小さいサロンでは、優先順位を設けてより深刻なストレス要因から対策していくのが効率的でしょう。仕事のストレス要因を減らす5つの具体策をまとめました。職場環境の整備に活用してください。

サロンの目的や業務内容を分かりやすく説明する

スタッフが正しく業務を行うには、サロンの経営方針や仕事内容について明確に把握する必要があります。人事評価にも関わる内容なので、数字や具体例を使って分かりやすく説明しましょう。

仕事量によるスタッフの配置と職場教育を適切にする

スタッフの業務配置は可能である限り、能力が発揮できる場所へ割り当てるのが望ましいでしょう。スタッフの能力だけではなく、「何を実現したくて働いているのか」など価値観の把握も重要です。業務に必要であれば、職業訓練が受けられる環境を用意しましょう。

職場のコミュニケーションを円滑にする

オーナーや管理職は、スタッフの話に必ず耳を傾けましょう。業務の伝達については、分かりやすい言葉で行うことと仕事の内容と矛盾がないか常に確認しておくことがポイントになります。

合理的な経営システムを導入する

慣習にこだわらず、合理的な経営システムを積極的に導入しましょう。合理的な経営システムはオーナーやスタッフの負担を減らし、本来の仕事に集中する助けになるでしょう。

スタッフの健康対策を促進する

定期的に健診を受けられるようにして、ストレスから生じる疾患を早期に発見できる仕組みが大切です。普段から生活習慣病に気を付けるのはもちろん、健診などで異常を指摘された場合は速やかに主治医への相談を促しましょう。

職場のストレスを予防するのはオーナーの役割

オーナーは職場環境を改善するために、必要とあれば経営方法を変更する決断を迫られることもあるでしょう。仕事のストレス予防に重要なことは、継続的に職場環境をチェックすることです。オーナーだけで対処できない問題が生じたら、専門家を頼るなどして早期改善に努めましょう。

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