エステサロンを子育てと仕事の両立ができる職場環境に整えるには

エステティシャンは、サロンの顔ともいえる存在です。そのため、エステティシャンの離職はお客様離れにもつながってしまうことがあります。その点で考えると、サロンで活躍していたエステティシャンが、妊娠や出産などのライフイベントをきっかけに退職するという事態は、サロンにとっては大きな損失です。

できることならサロンを支えるエステティシャンには、ママになっても継続して働いてもらいたい、というのが経営側の本音と言えるのではないでしょうか? そこで今回は、大切なスタッフに長く働いてもらうために、子育てと仕事の両立ができる職場環境の整え方を紹介します。

サロンで働くママエステティシャンの悩み

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エステティシャンは、手に職をつけることができる人気の職業ですが、その反面、サロン勤務の場合はご利用していただくお客様のライフスタイルに合わせた働き方が求められます。残業や土日の勤務、時間外に行われる研修への参加など、エステティシャン自身のライフスタイルの変化に伴い、難しくなってくることもあるでしょう。

エステティシャンは経験さえあれば、多少のブランクがあっても再就職が難しくないため、結婚や出産を機に退職、転職を選択する方が多いようです。

エステティシャンの離職は、お客様離れや新人の採用・育成コストなど、サロンへの影響が大きく、経営上の損失となってしまいます。エステティシャンの悩みと向き合い、ライフスタイルや働き方の変化に合わせた職場環境を整えることは、これからのサロン経営に欠かせない要素といえます。

子育てと仕事の両立がしやすい職場環境の条件

子育てしやすい環境を整える方法はさまざまです。

エステティシャンのライフスタイルの変化に合わせて、ライフワークバランスのとれた働き方を実現させるために、サロンにはどのような条件が求められるのでしょうか。

職場環境の整え方には、法律で定められた「産前・産後休業」や「育児休業」の制度のほかにも、以下のような方法があります。

・産前休業:出産予定日の6週間前から取得可能。休暇の取得には請求が必要。

・産後休業:出産の翌日から8週間は就業できない。産後6週間を過ぎた後、本人が請求し、医師が認めた場合は就業できる。

・育児休業1歳に満たない子供を養育する労働者は会社に申し出ることにより、子どもが1歳になるまでの希望する期間、育児のために休業できる。(取得要件あり)

・時短勤務:社員としてフルタイムだけでなく16時間など短時間勤務ができる。

・半日・時間単位休暇:半日単位、1時間単位で休暇を取得できる。

その他、土日休などの希望を配慮したシフト決めや、ほかのサロンスタッフの理解や協力を得られるよう話し合いを設けるなど、スタッフの声を拾い、必要な福利厚生制度を整えていくことでも実現が可能です。

子育て支援がサロンにもプラスになる制度を利用しよう

経営者として、エステティシャンに長く働いてもらうメリットは理解しているものの、代わりのスタッフを採用したり、保育サービスの利用を促したりといった、環境整備のために必要なコストも気になるところです。

厚生労働省では、中小企業事業主向けに、仕事と家庭の両立ができる職場環境づくりのための「両立支援助成金」を用意しています。サービス業における助成金の対象範囲は、資本額又は出資額が5千万円以下、または、常時雇用する労働者数が100人以下となっており、小規模エステサロンも対象です。

中でも「育児休業等支援コース」では、スタッフの育休取得時、職場復帰時、代替要員確保時に支給が受けられるほか、職場復帰後のサポート制度を導入した場合や制度を利用したときにも支給が受けられます。

「両立支援助成金・育児休業等支援コース」とは

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育休取得時

まず「育休復帰支援プラン」について就業規則等で明文化・周知しておきましょう。育児が必要になったスタッフと面談を実施し、結果を記録し、育児状況や今後の働き方について希望を確認し「育休復帰支援プラン」を作成します。プランに基づき、育児休業開始前日までに業務の引継ぎを実施し、3カ月以上の育児休業を取得させます。支給額は28.5万円。

職場復帰時

育休取得時の対象者が対象。休業中に育休復帰支援プランに基づき職場の情報、資料の提供を実施します。職場復帰前と後に面談を実施し結果を記録します。面談結果を踏まえて、原職等に復帰させ、6カ月以上雇用する必要があります。代替要員確保時との併給は不可。支給額は28.5万円。

代替要員確保時

育児休業取得者の代替要員を確保し、休業取得者を原職等に復帰させた中小企業主に支給されます。支給額は47.5万円、さらに有期契約労働者の場合は9.5万円加算。

職場復帰後支援

育休から復帰後、仕事と育児の両立が特に困難な時期にある労働者のため、「子の看護休暇制度」または「保育サービス費用補助制度」の導入などの支援に取り組み、利用者が出た中小企業事業主に支給されます。

制度導入時に28.5万円支給。「子の看護休暇制度」を利用した場合、1時間当たり1,000円支給。「保育サービス費用補助制度」を利用した場合、実費の2/3の金額を支給。

「両立支援助成金・育児休業等支援コース」の申請手順

1.就業規則の整備

育児休業の制度及び育児のための短時間勤務制度について就業規則に規定し、周知しましょう。

一般事業主行動計画の届出:従業員の仕事と子育てに関する「一般事業主行動計画」を策定し、労働局に届け出ます。

2.助成申請書等の提出

育児休業支援の取り組みに基づいて、支給申請書や添付書類等を労働局に提出します。

3.助成金の振込

支給決定通知書到着後12カ月程度で助成金が入金されます。

職場環境の整備はスタッフとサロン双方にメリットがある

エステティシャンは、技術や経験を生かすことができる仕事です。エステティシャンにとって子育てとの両立がかなうことは、サロンにとってもキャリアのある人材の離職防止につながります。

職場環境を整えるには、事務手続きやスタッフへのヒアリングなど、それなりの手間はかかりますが、助成金制度などを活用することで、長く働くことのできる職場へと成長させていきたいですね。

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