本音を引き出すエステティシャンのカウンセリング術とは?

エステティシャンにとって、カウンセリングから得られる情報は、施術の結果を左右する大切なもの。お客様の状態を把握し、適切なメニューを提案するための大切な時間です。しかし、お客様のなかには、カウンセリングで本音が言えず、納得しないまま施術に進んでしまう方もいます。そうした不安を解消するためにも、エステティシャンとしてしっかり対応したいところです。お客様の本音を引き出すトーク術、カウンセリング術についてお伝えします。

エステティシャンに対する警戒心を解いてもらうために

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初めてエステを利用されるお客様のなかには、キレイになりたいという思いを抱きつつ、エステを利用することに不安を感じたり、契約を強要されるのではないかとネガティブなイメージを持っていたりする方がいます。お客様がサロンやエステティシャンに対し警戒心を抱いた状態では、カウンセリングで本音を明かしにくいものです。新規のお客様が来店された際には、まず警戒心を解いてもらえるような対応を心がけましょう。

予約時や来店直後の様子も確認しておこう

お客様への対応は予約時から始まっています。カウンセリングの導入として、予約時の電話内容やメール文など、細かく記録に残しておくと役立ちます。「エステサロンは初めて」「コースの選択で迷っている」「支払方法について知りたい」など、お客様から発せられた情報はすべて、お客様を知るきっかけとなります。

お客様が初来店されたときには、待合室での表情、顔色などを簡単に確認しておくとよいでしょう。疲れている、落ちつきがないといった印象から、商品ディスプレイに興味を持っている様子など、来店直後の様子を見ることで、そのあとのカウンセリングにつながります。

カウンセリングシートに記入いただく際にも、内容だけでなく書き方にまで注意を払ってみましょう。文字には性格や気持ちが表れやすいとされています。丁寧に書く方もいれば、ざっくりと書く方もいるでしょう。文字が大きい人はやや大ざっぱ、小さい人は慎重なタイプ、はねが力強い人は頑張り屋、弱い人はあっさりとしたタイプなど、文字で性格判断をする考え方もあるので、参考にするのもよいでしょう。

お客様の状態を知るためには、その様子をつぶさに観察するしかありません。五感をフル稼働して、その時々に見える表情や視線、匂いや呼吸、声の大きさ、トーン、ジェスチャーなど、何を訴えたいのかできる限り拾っていきましょう。カウンセリングをしながら、何らかのキーワードで表情が曇ったり、声のトーンがアップしたり、といった違和感があれば、本音を引き出すチャンスです。同時に、エステティシャン自身が緊張を解き、余裕のある態度で臨むことも大切です。ゆったりと構えながら、自信を持って対応しましょう。

自己紹介は、相手との距離を縮めるチャンス

初めてのお客様と距離を縮めるために、まずは自己紹介から始めることも大切です。「エステティシャン」「カウンセラー」などの肩書とともに、何に価値をおいてこの仕事をしているのかを伝えるのもよいでしょう。

例えば、「正しいお手入れを知って健康な肌の状態を知っていただきたい」「ダイエット中のお客様を心身ともに応援したい」といった、自分なりのフレーズを持っておくと、伝わりやすくなります。施術内容を説明する際にも、その効果をただ伝えるのではなく、お客様にとってのメリットにつなげながら、相手の立場に立った情報を提供しましょう。

聞きづらい質問には、クッション言葉を使ってみよう

より良い施術を提案するためには、身長や体重をはじめライフスタイルや既往歴、場合によっては収入のようなごくプライベートな情報まで確認する場合があります。お客様によっては、そうした質問自体を不快に思うこともあるでしょう。プライベートな質問になってしまう場合には、「クッション言葉」を使って、表現をやわらげてみましょう。

クッション言葉とは、言葉の前にひと言加えることで、相手を気遣う印象を与えるものです。直接的な表現を避けながら、優しい言葉遣いになり、内容に対する不快感を軽減してくれます。

例えば、「差し支えなければ、教えていただきたいのですが……」「立ち入ったことをお伺いしますが……」「お手数ですが……」「よろしければ、もう少し詳しくお話を聞かせていただけませんか」といった、前置きをしたうえで、実際の質問を続けるとよいでしょう。クッション言葉を使うことで、プライベートな内容に配慮をしていることが伝わり、ヒアリングしやすくなります。

傾聴と共感でお客様の承認欲求を満たす

お客様との信頼関係を築くには、相手が持つ“認められたい”という承認欲求を満たすことも大切な要素です。承認欲求を満たす話の聞き方の基本姿勢は「傾聴」と「共感」です。

傾聴とは、言葉だけでなく表情や態度を観察しながら、相手の立場に立ってどうしたら気持ちよく話してもらえるかを考えて聞くこと。具体的には、「話をさえぎらない」「情報を求めるだけの会話をしない」「不必要なアドバイスを与えない」といった姿勢を持ちましょう。

同時に、相手の話を聞くときには、共感する態度も示します。相づちを打ったりメモをとったりしながら、相手に共感し、受け入れます。相づちを打つときも、「そうなんですね」「そうでしたか」といった同意の言葉を取り入れることで、お客様も心を開きやすくなることでしょう。

隠れた本音を引き出すカウンセリング技術

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カウンセリングはYES/NOで答えられることばかりではありません。何気ない会話のなかにお客様の本音が隠れていることもあります。お客様自身が気づいていない隠れた本音を引き出すのもエステティシャンの腕の見せ所です。お客様の警戒心を解いて承認欲求を満たしたら、次は隠れた本音を引き出しましょう。

傾聴や共感は承認欲求のためには必要な要素ですが、それだけではお客様の抱える悩みの解決にはつながりません。「やせたいのに食べてしまう」「肌荒れに悩んでいるのにメイクを落とさずに寝てしまう」など、生活習慣の乱れが続いているというケースもしばしばあるでしょう。否定するのではなく、まずは「そうなんですね」と共感を示し、カウンセリングによって、お客様が望む姿に近づくための、行動矛盾を拾っていきましょう。

お客様の本音を掘り下げていくためには、発した言葉の中から具体的な内容を引き出す質問を使います。「How(どのように)?」「What(どんなこと)?」「Why(なぜ)?」といった質問を投げかけると、お客様自身が自由に話しやすくなります。

例えば、「どのようなときに食べてしまうのですか」「なぜやせたいのですか」「具体的にどのようにやせたいのですか」といった具合です。お客様自身の言葉で語ることによって、漠然と抱えていた「やせたい」「きれいになりたい」といった欲求は、次第に掘り下げられ具体化されてきます。

エステティシャンの言葉によって、堂々巡りだった視点を変え、お客様自身が本音に気づくことで、良い連鎖を生むことができます。

カウンセリング技術を磨いてお客様のキレイを支えよう

お客様の美を支えるエステティシャンにとって、カウンセリングは大切な技術です。施術前後はもちろん、施術中やリピート時にも、お客様の本音をキャッチできるような対応を続ける必要があります。お客様が自覚していない本音を引き出しながら、より良い提案を重ね、サロンやエステティシャンへの信頼度を高めましょう。

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