
2017.05.08
エステティシャン・資格
うっかり発言に気をつけて!エステ接客時に注意したい表現とは
エステティシャンは接客のプロ。お客様に心地よく過ごしていただけるような対応を行いたいものです。そのためには、エステ技術や美容知識だけでなく、正しい言葉遣いを含めた接客マナーを身につけていることが大切です。
接客時に、特に意識したいのが言葉の選択。表現の仕方によって与える印象が違うことを知っておけば、お客様とのトラブルを未然に防ぐこともできます。お客様にサロンで気持ちよく過ごしていただくため、エステ接客時に使ってはいけない表現を知っておきましょう。
接客時の言葉遣いを意識する
エステティシャンとして接客時の言葉選びは押さえておきたいところ。不快感や誤解を招かない言い回しをしたいものです。丁寧語や謙譲語の使い分けはもちろん、「よろしかったでしょうか」といった「バイト敬語」と呼ばれる言葉遣いにも注意する必要があります。
また、お客様が理解しづらい専門用語や、わかりにくい表現は聞き間違いやトラブルのもと。専門用語や分かりにくい表現は避け、大切なポイントは丁寧に話すよう努めましょう。
相手を拒否する「ネガティブワード」
言葉は情報を伝達するだけでなく、お客様との信頼関係を築くためのコミュニケーションに欠かせないものです。言葉が与える印象はおもてなしのひとつとして重要な要素になります。特に、否定的な表現である「ネガティブワード」はお客様を不快にさせたり、困惑させたりしてしまう可能性があるので気をつけましょう。
ネガティブワードをポジティブワードに言い換えよう
例えば、「わかりません」「できません」といった、お客様を不快にさせてしまうネガティブワードはポジティブワードに変換して伝えることが大切です。具体的な言い換え方法を身につけておきましょう。
・できません、無理です、ありません、わかりません
お客様への無理解、配慮不足と思われてしまうネガティブワードです。例えば、お客様の要求に対して応えられない場合、「できません」とすぐに答えるのではなく、お客様が求める内容に対して代わりの案をお伝えするようにしましょう。その際には、「恐れ入りますが、〇〇という理由がありご希望にはお応えいたしかねますが」「すぐに回答できず申し訳ないのですが…」などのクッション言葉を入れると、お客様の気持ちに寄り添うことができます。
・違います、そんなはずはありません
お客様の誤解を招いてしまった場合は、否定的にならないよう、「○○ということですね」など共感を示したうえで、「すぐに確認いたしますので、少しお時間をいただいてもよろしいでしょうか」と事実確認を行うことを伝えて時間を置き、お客様の気持ちを落ち着けるように対応を行いましょう。
・しかし、ですが、でも
事実がお客様の言い分と異なる場合であっても、このような否定的な言い回しは使わないように注意しましょう。お客様の話を十分に傾聴し、まずは共感を示すことが大切です。話が落ち着いてきたところで、「実は○○としております」「私どもでは○○としております」というように、事実をまとめてお伝えしてみましょう。
お客様にとって、エステティシャンは美容のプロとして信頼したい存在です。ネガティブワードは、仕事に対する意識の低さやお客様に対する無理解といった印象を与えかねません。再来店につながりにくくなり、場合によってはサロンの信用や評判も落としてしまいます。
法に抵触する場合も!誤解を招く効能効果の表現にも注意
エステサロンで扱う化粧品の効能効果や施術の効果についての表現にも注意が必要です。さまざまな法律によって化粧品については効能効果の範囲が定められており、施術効果の説明においても根拠なく使用した場合は法に抵触する恐れがあります。使いやすい表現だけに、効果を伝えたくても、うっかり発言をしないように気をつけましょう。以下に具体的な例を紹介します。
施術について使用が禁止されている表現
施術の効果効能を伝える場合には、法律に触れないよう注意する必要があります。厳しい罰則規定を含む法律もあるため、正しく理解しておきましょう。
・「治療」「治癒」「診察」「診断」「医学的」「効く」
エステティシャンは医療行為あるいは医療類似行為に抵触する行為はできません。違反すると3年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられます(医師法31条)。
・「機能の回復」
基本的動作能力の回復を図る行為に類似または抵触する恐れのある行為、特に低周波機器、EMS機器その他の機器による施術やマッサージ技法がエステティックの目的から逸脱しないよう注意が必要です(理学療法士および作業療法士法)。
エステティックは肌や身体を健康的で美しい状態に保持する行為です。エステティシャンの業務の範囲を超えた行為や表現には注意しましょう。
適切な言葉遣いができる接客は心地よいサロンを作る
ネガティブワードをつかった接客は悪評やクレームにもつながりかねません。一度不快感を与えてしまうと、お客様のサロン離れにつながってしまいます。接客の基本はお客様の話をしっかり聞くこと。まずは傾聴し、お客様の意図を察したうえでポジティブワードを心掛けましょう。
また、施術や化粧品に関する表現もプロとしてはしっかり押さえたいところ。関連法規や言い換え表現については、日ごろからロールプレイなどのトレーニングを行い、誤解を与えない応対を身につけることで、心地よく過ごせるサロンづくりを心掛けましょう。
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