お客様向けの契約書作成や広告は慎重に。エステサロン経営に必要な法律知識

エステティック業はサロンの衛生管理や化粧品などの販売、広告、接客など、法的な面で注意すべき点が多岐にわたります。正しい法律知識を身につけておかないと、思わぬトラブルに巻き込まれることがあるかもしれません。法律に関わるトラブルが発生した場合、裁判に発展する場合もあり、事務処理や費用面での問題だけでなく精神的にも疲弊してしまいます。サロンの信頼を落とさないためにも、エステサロン経営で特に重要な法律に着目してみましょう。

エステティック業と法律の関係

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エステティシャンは国家資格ではないことから、施術サービスや契約の内容に対する、独自の法令はありませんが、エステサロンとしてのサービスに関係する法律によって、規制されています。

エステサロンの営業に関しては、平成11年に施行された「特定商取引法」および「割賦販売法」の改正から直接規制されるようになりました。

平成21年12月には再び「特定商取引法」および「割賦販売法」が大幅に改正されたことから、消費者保護の傾向が一層強くなりました。今後のエステサロン経営には、より厳しい関連法令の遵守やコンプライアンスが求められることになるでしょう。

エステサロン経営に関係する特定商取引法と医薬品医療機器等法

エステサロンの営業に関する法律で、特に注目しておきたいのが「特定商取引法」です。厳しい規制内容があり、違反者には罰則が科せられます。契約書面に虚偽の内容を記載したり、契約締結や解除のときに過度の勧誘をしたりすることなどが禁止されています。

クーリング・オフの条件と有効範囲

特定商取引法のなかでも、特に知っておきたいのが「クーリング・オフ」に関する内容です。近年、国民生活センターにはクーリング・オフに関する多くの相談が寄せられているようです。事前の説明と契約の内容が異なっていたという内容が多く、高額な契約はクーリング・オフされやすい傾向があります。特に長期にわたる施術コースを契約する前には、丁寧な説明はもちろんのこと、過度に誇張しない広告内容であることをあらためて確認しておきましょう。

エステティックでクーリング・オフの対象になるのは、「契約期間が1カ月以上で契約金額が5万円を超えるもの」とされています。これは特定商取引法によって規制される「特定継続的役務提供契約」に該当します。エステサロンは特定継続的役務提供契約に該当する場合は、お客様のクーリング・オフを拒否することはできません。契約書を交わした日から8日以内がクーリング・オフ期間であり、エステサロンにおいても条件に一致する契約であればクーリング・オフに応じなければいけません。

お客様がホームケアで使用する化粧品といった関連商品も、クーリング・オフの対象になります。施術と関連商品がセットになった契約の場合、施術だけをクーリング・オフされても関連商品分の差額を請求することはできません。解約リスクを視野に入れた施術コースの価格設定を考えることも必要です。

化粧品の効能の表現に関わる医薬品医療機器等法

化粧品や薬品販売をする目的で広告を作る場合、使用できる表現とできない表現が「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(略称:医薬品医療機器等法/旧薬事法)」で決められています。根拠が不確かな内容や、誤認してしまうような広告表現は認められていません。医薬品医療機器等法に違反すると、エステサロンに行政指導が入ってしまいます。

エステサロンで医薬品医療機器等法の規制対象になるのは、施術ではなく化粧品のような製品に対する効果効能への表現についてです。「この化粧品でシワが取れる」「アンチエイジングができる」といった直接的な効果を示す表現は規制対象になります。

化粧品販売をする目的でチラシ広告のような販促ツールを作るときには、医薬品医療機器等法に抵触しない表現を意識し、気軽に考えがちなクーポンの作成も、法に抵触しない表現を心掛け、規制に違反しないように注意しましょう。

法律トラブルを避けるためには正しい知識を身につけること

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法律トラブルを回避するためには、まずオーナーが正しい法律知識を身につけることが大切です。そのうえで、対応するスタッフすべてがお客様に納得いただけるような説明を行い、契約内容を理解してもらう必要があります。

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